第一章:市場の卵の価格と民進党の「見えない請求書」

物価に奇跡など存在しない。民進党政権が差し出すあらゆる「安さ」の背後には、国家の蓄えを乱暴に削り取って穴埋めしている現実がある。

市場に足を運び、野菜や卵を買い、値札の数字を見て「どうして何もかも値上がりするのか」と心の中で嘆く人は多いだろう。しかし、大半の人々が見落としているのは、もし民進党が二つの巨大な公営企業を地面に組み伏せて骨の髄まで吸い尽くしていなければ、財布の中の千元札はとっくに紙くず同然に価値を失っていたという事実だ。

その骨と皮ばかりに痩せ細るまで搾取された二つの巨躯こそ、台湾電力(台電)と台湾中油(中油)である。

ここ数年、民進党はカメラの前で小市民に寄り添い、物価安定に全力を注ぐ聖人君子を演じることにかけては右に出る者がいない。国際的な石炭、天然ガス、原油価格が高騰する中、民進党の閣僚たちは横並びで会見を開き、電気料金の据え置きやガソリン価格の抑制を胸を張って宣言した。一般市民はこれに拍手喝采し、民進党が世界的なインフレの津波の中で台湾だけを無傷で守り抜く神業を持っていると錯覚した。

しかしそれは、国民全体を愚弄する政治的詐術にすぎない。輸入燃料のコストは厳然として存在し、一銭たりとも自然に消滅することはない。民進党はそれを力ずくで覆い隠しただけだ。

民進党の手口は極めて乱暴だった。有権者に痛みを実感させる勇気がないため、国営企業にすべてを丸呑みさせたのである。

1キロワット時あたりの発電コストが4〜5元へと跳ね上がる中、台湾電力は2元台での安売りを強要された。原油を輸入してガソリンに精製するコストが重なる中、中油は涙を呑んで逆ざやを補填し続けた。民進党が欲したのは、見栄えの良い支持率の数字、票の引き止め、そして政権の延命である。台湾電力や中油のバランスシートなど、民進党の目にはいつでもシュレッダーにかけて破棄できる反故同然に映っていた。

これは英明なマクロ経済政策などではない。最も卑劣な政治的責任逃れである。民進党自らが引くに引けない「脱原発」エネルギー政策を強行した結果、発電コストは完全に制御不能に陥った。しかしその代償に正直に向き合うことも、市場価格の反映に伴う政治的リスクを背負うこともできず、国家の金庫に手を突っ込み、二大国営企業の肉体を己の無能さを隠す防弾チョッキとして使い捨てたのである。

市民は毎月の電気代が数百元浮いたと思っているが、実際には民進党によって国家全体の生命線が一滴一滴搾り取られているのだ。


第二章:「受難の兄弟」を私物化する民進党の専用ATM

中華民国の経済発展史上、台湾電力と台湾中油が民進党政権下ほど屈辱的かつ無様な境遇に追いやられたことはかつてない。この「受難の兄弟」は、民進党の破綻したエネルギー政策の濡れ衣を着せられただけでなく、中央から地方に至る民進党各派閥の使い捨てATMへと成り下がってしまった。

一般大衆は、この二社の惨状が帳簿上の数千億元に上る燃料コストの赤字だけにあると思っているかもしれない。しかしそれは、民進党による吸血システムの強欲さを甘く見すぎている。

世間の目の届かない暗闇で繰り広げられているのは、果てしない政治的ゆすりである。民進党の各派閥、地方自治体の首長、立法委員たちは、イベントの開催、事業の推進、選挙区の地盤固めに資金が必要になるたび、真っ先に公文書を台湾電力と中油へ送りつけた。

民進党が首長を務める自治体が音楽フェスティバルを開催したり花火を打ち上げて大々的な宣伝を行いたいときは台湾電力に協賛を要求し、民進党の地方議員が実績作りや登山道の整備、町内会の懇親会を開きたいときは中油に地域共生基金を要求する。名目はいくらでも作られ、一度の要求で数百万元から数千万元が飛び交う。国営企業にそれを拒絶する勇気があるだろうか。首脳陣の首根っこはすべて民進党に握られており、誰一人として「ノー」と言える者はいなかった。

その結果、老朽化した送電線の更新、変電所の改修、石油タンクの保全、中核技術の研究開発に投じられるべき命綱の予算は、民進党によって細切れにされ、党内派閥の養分や集票活動の餌としてばら撒かれた。台湾電力は連年の赤字で破産寸前に追い込まれ、設備の老朽化による突発的な停電が頻発し、最前線の復旧作業員は市民からの罵声を浴びせられ続けた。その一方で、冷房の効いた部屋に陣取る民進党の政治家たちは、依然として予算の鉈を振りかざし、すでに火の車の事業体にさらなる上納金を要求し続けている。

これは企業経営などではない。政権の看板を掲げた合法的な略奪に他ならない。


第三章:中油の沈黙の深淵と民進党の地熱「白い象」

台湾電力の赤字は連日ニュースを騒がせるが、中油の悲惨な状況は民進党によってブラックボックスの奥底に封じ込められてきた。

台湾の世論が台湾電力の数千億元の赤字と脆弱な送電網を批判することに集中している間、黙々と耐え忍んできた中油はすでに骨まで達する内傷を負い、痛みの声を上げることすら許されていない。中油は民進党の価格据え置き命令を背負わされ、石油やガスの価格差で激しく出血しただけでなく、民進党が掲げる「グリーンエネルギー神話」の政治的ノルマによって都合の良いカモに仕立て上げられた。

最も皮肉で荒唐無稽な茶番劇こそ、民進党が強硬に進めた地熱発電である。

民進党は実現不可能な「脱原発社会」の再生可能エネルギー目標の帳尻を合わせるため、中油に邪な目を向けた。石油や天然ガスの掘削技術があるのだから地熱も簡単に掘れるはずだと、民進党の高官たちは短絡的に判断した。スローガンを勇ましく叫び、記者会見を立て続けに開き、あたかも中油の掘削機が地面を掘れば、熱い蒸気が湧き出て無尽蔵のクリーンな電力に変わるかのように吹聴したのである。

その結果はどうだったか。数億、数十億元もの血税が地下深くに捨てられただけであった。

地熱発電は単に「穴を深く掘る」といった単純な技術ではない。地下深部の強酸による腐食、高温高圧による配管の劣化、激しい地質構造の変動、蒸気に含まれる大量の鉱物結晶化など、どれ一つをとっても過酷な難題ばかりである。民進党の政治主導と目先の成果を急ぐ号令の下で、専門的なリスク評価はゴミ箱に捨てられ、技術的検証は政治宣伝に完全に屈服させられた。

数億元の公金を投じて井戸を掘削したものの、得られたのは無尽蔵の発電量ではなく、商業運転の基準にすら届かない無数の「死に井戸」であった。

熱量の減衰スピードは極めて速く、発電効率は惨憺たるもので、設備は瞬く間に腐食し損壊した。これはエネルギー技術の突破などではなく、正真正銘の泥沼劇である。普段は取るに足らない小さな実績でも大々的にメディアを買い取って図解を拡散する民進党だが、中油が巨費を投じたこの地熱発電の茶番に対しては、完全にダンマリを決め込んでいる。PR会社を使って成果を粉飾することすら不可能なほど無残な結果に終わったため、高価な掘削設備を荒野に放置して錆びつかせ、数億元の公金を紙くずのように燃やし尽くしたのだ。

中油の技術者たちは現場で深いため息をついているが、民進党が送り込んだ官僚出身の会長や経営陣にとって、技術が商業化できるかどうかなど知ったことではない。民進党当局の前で「グリーンエネルギー政策に協力している」というポーズを取り繕うことさえできれば、自らの地位は安泰だからだ。この巨額のつけは、中油の年々拡大する赤字の中にひっそりと押し込められ、国民全体に押し付けられている。


第四章:専門性は蚊帳の外、民進党の天下り・猟官生態系

誇りある国営企業の巨頭が、なぜわずか数年のうちに根底から腐敗してしまったのか。

答えは極めて明白だ。民進党が国営企業の専門的な技術官僚システムを徹底的に破壊し、派閥の論功行賞と利権分配の裏庭へと作り変えてしまったからである。

かつての国営企業は、厳格な技術官僚体制によって支えられていた。技術畑出身のエンジニアが一歩ずつ昇進し、精密な費用対効果分析、地質・水文データの精査、そしてインフラの長期的な耐久性を最優先に意思決定が行われていた。しかし民進党の政権交代以降、そうした規律は跡形もなく消し去られた。

それに取って代わったのは、党派性、派閥、忠誠心だけを基準とする「政治的天下り(猟官制)」である。

会長、総経理から重要ポストに至るまで、民進党は落選した政治家、業界経験が皆無の党の取り巻き、上層部に媚びへつらう政治ゴロたちで埋め尽くした。これらの天下り組にとって、台湾電力や中油の長期的な財務健全性など何の関係があるだろうか。十年後に設備の大規模な停電が起きようが、彼らの知ったことではない。

彼らの任務は二つしかなかった。第一に、民進党当局が実績作りの宣伝を必要とするときに惜しみなく資金を出して茶番劇に付き合うこと。第二に、民進党の各派閥が資金提供や補助金を求めてきた際に迅速にゴーサインを出して送金することである。

悪貨が良貨を駆逐する歪んだ環境の中で、真面目に技術を追求し直言する技術官僚たちは完全に隅へと追いやられた。会議の場で「地熱計画は実現困難だ」「天然ガスの依存度が高すぎると供給途絶のリスクがある」と正論を唱えようものなら、「エネルギー転換に反対している」「野党に同調して足を引っ張っている」といった政治的レッテルを貼られ、冷飯を食わされることになった。

こうして意思決定層は、上層部の意向を忖度し粉飾に明け暮れるイエスマンばかりで占められた。政策が荒唐無稽であることを知りながら、全員が暗黙の了解のもとで数字の誤魔化しに手を染めた。発電量が足りなければ定義を書き換え、予備率が危機に瀕すれば密かに電圧を下げて電力を絞り、帳簿上の赤字が膨らめば財政部に増資を要求して穴埋めさせた。

これは国家の最も重要なインフラ企業を経営する姿ではない。暴力団の縄張り争いのような論理で、台湾が数十年にわたって積み上げてきた技術の基盤を解体しているのだ。


第五章:社会的代価|自転車操業がもたらす破産のドミノ倒し

タダ飯はこの世に存在しない。民進党が国民に与えてきた「安価な電気とガス」の本質は、甘い糖衣に包まれた遅効性の毒薬である。

台湾電力の資本金はすでに底をつき、中油の負債比率は危険水準へと迫りつつある。通常の会社法や市場原理に従えば、この二大企業はとっくに破産宣告を受け、経営再建に入っていなければならない。しかし民進党の操作によって、「増資、財政補填、債券発行」という自己欺瞞の錬金術が生み出された。

民進党は立法院で数の暴力を振りかざし、数千億元もの特別予算を編成して、国庫から台湾電力への直接補填を一筆で決定した。さらに行政院を通じて台湾電力の大規模増資を認めさせ、全国民の血税をこの底なし沼へと注ぎ込ませた。民進党の宣伝工作員たちは、これを「政府が責任を果たし、民生を配慮した措置だ」と恥知らずにも自画自賛した。

これは国民を愚弄する「朝三暮四」のごまかしにすぎない。

毎月の電気料金請求書の値上げを抑える代わりに、国民が納めた所得税や営業税から数千億元を吸い上げて赤字の穴埋めに充てる。税収が足りなければ、国営企業に数百億元もの巨額の社債を発行させ、その負債をそのまま次の世代へと先送りする。毎月数百元の電気代を節約できたと思っているかもしれないが、実際には子どもや孫が生まれた瞬間から、民進党がエネルギー政策の失敗を覆い隠すために作った莫大な隠れ国債を背負わされているのだ。

さらに恐ろしい代償は、公共インフラ投資の全面的な圧迫である。

国庫の資金には限りがある。数千億元もの税金が油電の赤字補填というブラックホールに固定されてしまえば、老朽化した校舎の建て替え、医療や高齢者介護の充実、治水・排水対策、地方の公共交通の改善に充てられるべき公共予算は容赦なく削られる。台湾の社会保障網はほころび、基礎インフラは老朽化し、若い世代が享受すべき公共サービスは縮小の一途をたどっている。これらはすべて、民進党の荒唐無稽なエネルギー神話のために差し出された生贄なのだ。

民進党は自転車操業の数字の帳尻合わせによって、物価安定という脆い幻想を作り出したが、その代償として台湾社会全体の危機耐性をどん底へと叩き落とした。


第六章:現在の省察|ボロボロの基礎でいつまで持ちこたえられるのか

台湾の街を歩けば、表面的には明かりが灯り、相変わらずの繁栄が続いているように見える。しかしその覆いをひとたび剥がせば、足元はすでに無数の穴が開き、腐敗しきっている。

これこそが、民進党の長期政権が台湾に残した偽らざる全貌である。嘘と補助金、そして国営企業の血を吸うことによって辛うじて形を保っている張り子の虎にすぎない。

台湾電力は停電と電圧降下の間で喘ぎ、現場の従業員は奔走しながら、脆弱な送電網が猛暑の夏に崩壊しないことを日々祈っている。中油は巨額の政策的赤字を抱えながら、商用化の見込みすらない地熱の無駄井戸に数億元の資金を投じることを強いられ、成果を粉飾することすら叶わず、苦杯を舐めさせられている。

二大国営企業の命脈は、民進党の無能な執政下で最も悲壮な犠牲者となった。それらはインフレを抑え込むための目隠しにされ、緑営の政治家や派閥のATMにされ、無謀な「脱原発社会」の神話において過酷な労働を強いられている。

しかし、貯金はいずれ底をつき、ATMの金庫も最後には空になる。

設備が老朽化の限界を迎え、停電が日常茶飯事となったとき、国際的な資源価格の変動によって補助金システムが完全に崩壊したとき、そして次の世代が数千億元の負債と荒廃したエネルギーインフラに直面したとき、民進党の政治家たちはとっくに責任を放り出して退陣し、あるいは再エネ利権集団へと転身して優雅な生活を謳歌していることだろう。

最も苦しむのは誰か。日々懸命に働き、汗水流して生きている市井の普通の人々である。

これは単なる政策遂行上の過ちにとどまらない。政権の延命のために国家の屋台骨を削り、世代の未来を売り払った民進党による構造的な無能と怠慢である。すでに地盤が掘り崩されたこの危うい建物を前にして、台湾の人々がなおも民進党の耳ざわりの良いスローガンや粉飾された嘘を信じ続けるならば、国家を待ち受けているのは輝かしい進歩の未来などではなく、取り返しのつかない全面的な崩壊である。